第二回大雪山忠別湖トライアスロンinひがしかわ

〜怒涛の追い上げ・函トラ選手権覇者は誰の手に
スギムラレポート〜

2008.8.10
ーBy YASUNORI SUGIMURAー


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【SWIM編】

最前列には招待の有名選手が並んでいる。
アイアンマンジャパンで日本人2位になった益田大貴プロ、デュアスロン女子日本チャンピオンの斎藤愛里選手、昨年のこの大会の優勝者、吉越慎吾選手など、雑誌トライアスロンジャパンに良く出ている選手が間近にいる。
その並び、ほぼ最前列と言って良い位置にMAEさん、イーヅカ、布施Jrの函トラスイムお達者トリオが陣取っている。

自分は実力差も考えず、すぐその後ろに待機し、「速い人の後ろってポッカリ、スペースが空くかもね〜」っと、後で痛い目に遭うとも知らずに呑気に構えていた。
「パーン!」 普段見る空の色よりも濃い目の青にスタートの合図が響く。
泳ぎ始めて間もなく、濁っているため「前の人の足が見えないなぁ」と、思っていたらはじまりました。お約束のバトルです。
しかも、今までに経験の無いほどの・・・ 

後ろに並んでいた速い選手がもの凄いスピードで自分の背中をほふく前進して行きます。
「コース幅そんなに狭くないだろう?」と、思うほど、人の背中をまるで通り道のように何人もが乗っかってきます。牽制するキックも役に立ちません。
「呼吸ができない」苦しくて顔を上げる。足が下がりスピードが落ち、また乗られる。沈む。
水中が濁っていて見えないので仕方ありませんが、トライアスリートは遠慮がありません(笑)

スイムでは30分を切るのが目標でしたがタイム云々言っていられる状況では無くなりました。様々な後ろ向きな言葉が頭をよぎります。
いつでも休んで呼吸を整えられるように10mほど離れているコースロープにゆっくり近づいた。それが正解でした。
まだ込み合っているものの、先ほどのバトルから比べると可愛いものです。
とにかく呼吸を整えようと「ゆっくり、ゆっくり」と、自分に言い聞かせながら泳いだ。徐々に周りが見えるようになった。

斎藤君がいる。成田さんがいる。仲間が頑張っているのを見ると先ほどの後ろ向きな言葉が消えてしまうから不思議なものだ。
当日の湖面は風が強く、波があり、不意に大雪山のミネラルウォーターを補給させられたが、スイムコースの三角形の2辺を回る頃にようやく1500m泳ぎ切れる自信を持つことができた。
スイムアップしてから、遅れを取り戻そうとトランジッションまでの階段を「トリャ〜〜!」と、一段飛ばしで上ったら一気にバテタ・・・(ウマシカ馬鹿!)



【BIKE編】

いらないところで体力を使ってしまい、トランジッションはイメージ通りとはいかなかったが、以外にも残っているバイクの多さに驚いた。
今までのレースでは良くて中位だったが、今回は3分の2、いや4分の3が残っているようだった。一瞬、嬉しく思ったが、タイムを見ると良くも無いので冷静にバイクコースへと向かった。

このコースは高速コースのようなので、目標の1:15′に近づけるか楽しみだ。
また、周回コースなので、前後の函トラメンバーとの間合いが分かって面白い。

スイムお達者トリオはもちろん、成田さんやスイム急成長の斎藤君も前にいることだろう。
ランパートで絡み合いたいのでこのバイクパートで少しでも差を縮めておきたいところだ。
ゆるやかな上りやトンネルを超えると長い下りになった。DHポジションのまま曲り下る。

「ウォ〜〜 気持ちイィ〜〜〜!」
60km/hは優に越えている。下りから平坦になったが40km/hオーバーのまま折り返しに着いた。
あまり気持ち良くペダルを漕げたので前を行くメンバーを確認できなかった。
さぁ復路は上りだ!実はバイクパートではひとつ気になっていた事があった。
6月にSTIレバーのワイヤーに指を引っかけて前転落車してから、シフターをDHバーの先端に付けるバーエンドコントロールにしたのだが、アウターからインナーへの切り替えでよくチェーンを落としてしまうので、出来ることならアウターのまま登り切りたい。

折り返して間もなく、成田さんが来た。どうやらスイムでほんの少し先行できたようだ。登りに入ってから鎌田さんともすれ違う。
上りのキツソーなところでメーターに目をやると20台km/hだ。
ギヤも余っている。3周回目にペースダウンしてもアウターのまま行けそうだ。少しホっとして前を追う。

バイクパートでは、暑さはさほど気にならないが、1kmほどのトンネルは涼しくて気持ちが良い。
スタート側を折り返し、2周目に向かうと、ひとみさん、妻、リレーの部のスイムパートを終えた小杉さんが応援してくれている。ありがとう!
今度は慎重に間合いを把握したい。

折り返し1km手前で、イーヅカ、MAEさんらしき選手を発見!布施Jrはレースウェアを確認していなかったので、分からなかったがもっと前にいることだろう。
距離2kmタイム差にして4分弱だろうか?
次の周回に縮まっているのか、広がっているのかを確認したい。
2回目の登りでスイムでは5分以上離されていたと思う沢本さんに追いついた。
バイクを漕ぐ姿はきつそうだが、いつもの笑顔はさすがだ!
軽く声をかけ抜く。

2周目復路のトンネルで突然「ウェ〜〜〜〜〜」と、苦しむ大きな声が響いた。
「も、もしかして、リバース?」
声の主は、お腹の調子が悪かった布○jrだったとか、じゃなかったとか(笑)

ラスト周回に入り、イーヅカ、MAEさんとの間合いは少し縮まったようだ。
最後の折り返しでは1.5kmほど、3分弱かな。
最後の登りは18km/hまで落ちたが、なんとかチェーン外れの最悪パターンだけは回避できた。
あとはランの脚が残っているかどうかだ。

バイクゴールし、トランジッションに向かうと、「すみません、通してください!」と、バイクのサドルを持って裸足でぶっ飛んでいく選手。カ〜コッイイ〜!
カツン、カツンと女性のパンプスのような音を立ててチョコチョコ走りながらバイクを押す自分とは大違い。ヨシ、ひとつ勉強になったゾ!

「144番」「144番」「144番」シューズを履き替えていると番号を呼ぶ声が聞こえた。まさか自分を呼んでいるとは思っていなかったので聞き流していたら、さらに「144番」「144番」。誰を呼んでいるんだろうと、顔を上げると、怖い形相の女性マーシャルが立っていた。「バイクをラックにかける前にヘルメットのストラップを外したらダメです」「ハイ、すみません」パチッとストラップをはめ、ニッと笑った。マーシャル「・・・・」30秒のペナルティー加算されるかも・・・



【RUN編】
バイクの時と違ってランコースはとても暑く感じた。
さすがにトライアスロンをはじめた頃の「なんじゃ〜この脚は〜?」と、太ももが倍になったような違和感は無くなったが、やはり脚は重いし、ばねも使えない。
目標とするタイムまでバイクで1分ほど貯金ができたようだし、ひたすら体重移動でストライドが広げられるまで2kmほどは辛抱だ。

ランコースは片側車線を応援者が歩きながら応援でき、1周2.8kmを3周回半のフラットなコースだ。
まずは函トラメンバーとの間合いを把握したい。
トランジッションの速いMAEさんとの差は広がっているだろう。
半周したところで400mほど離れていた。タイム差にして2分弱かな。
1周と少ししたところで、イーヅカに追いついた。
昨年のこの大会での函トラ選手権覇者だ。

足に痛みがあるそうだが、スパッと抜かせてもらう。勝負の世界は厳しいのだ(笑)
100m先には布施Jrが見えた。本来の地力の差からすると、追いつける距離にいるはずはないのだが、体調が悪いのだろうか?2周目の後半に追いついた。
深く考えず、軽く声を掛け抜く。

MAEさんとは1周ごとに100mほど縮まっているようだったが、残りは1周2.8kmで差は200mこれを追い付くのは無理でしょう。
コース脇で、妻が進行方向に両手を振って「行け〜〜〜!」と、応援している。
「今日はずいぶん気合いの入った応援だなぁ〜(笑)」「これは行くしかないでしょ!」と、ピッチを上げた。
残り半周、1.4kmだ。MAEさんとは100m。背中が見える。
「MAEさん、ロックオ〜ン!」と、追った。が、残り1kmくらいからMAEさんのペースが上がった。差が縮まらない。

早めにスパートをかける。MAEさんもスパート。50m差が縮まらない。
ロックオン失敗!そのままフィニッシュ!MAEさんの勝ち〜〜!
その差は13秒でした。

2:26:13目標を大幅に上回れました。大満足です。
函トラメンバーと競り合えたおかげで自分の力以上の結果が出せました。感謝です。

残念ながら今回の大会では事故が起きてしまいました。
大会関係者は肩を落とされていることと思いますが、大会運営、スタッフ、ボランティア、忠別湖周辺自治体との連携、コース設定、景観も含めて、とても素晴らしい大会でした。
来年も是非参加したいと思います。


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