| 2003年、3回目のオロロン。無難に行けば、完走する自信はある。でも新しいバイク、自分の力を試したい。 つぶれても・・・そんな気持ちの挑戦だった。 私としては、西暦の1桁とオロロンの参加回数が増えていく予定なので、長い年月、つぶれた年もあったよなぁ〜と思い出してもいい、タニさんのアドバイスに従ってはじめからガンガンとばすぞーと思っていた・・・ 〜SWIM〜 やっぱり今年も、立っていたこのスタート。 ![]() 1時間足らずで、バイクの最終確認、トランジットの準備、補給食の確認、荷物の預託等々、あわただしく、うでにナンバーを書き込んでもらい、いっぱしのトライアスリートの気分を味わうまもなく、スイムのチェックイン。 試泳を終えるとあとの30分はただスタートを待つのみ。 なぜかオロロンはおぼれる気がしない。(昨年は平取でスイムリタイヤだったので・・・スイムは苦手)地元ブラスバンドの演奏に拍手を送りつつ1分前。 えっ!もうスタート?やっぱり立ってたかぁ〜今日1日楽しもう!スタートラインに立っている自分にまずはエールを送る。 今年は、集団の中に入り、たたかれながらも泳ぐ。その甲斐あってか、スイムからあがると38分台。去年より3分も速い!目の前には高谷会長!シャワーも浴びずトランジット。なかなかウエアーの背中がおりてこない。 湯上がり状態?みかねた近くのお兄ちゃんが下げてくれて・・・(これって反則?)バイクスタート 〜BIKE〜 何かまわりの雰囲気が違う。まわりのバイクが速い。 マーシャルがいる。谷さんの「はじめから、とばしていけ!」のアドバイスが脳をかけめぐる。足の回転を気にしつつ空の青さと海の青さに感動。記憶に刻まれる1日になるに違いない。 昨日、車を置きに羽幌まで走り、イメージトレーニングをしたコースが、早回しですぎていく。30キロ、高谷さんが見えた。ついて行けばいいところは行く。でもより高い自分を求め、高谷さんを抜く。抜いたからには、もう引けない。 谷さんの「小平の直線は、心地よい回転数で、回すんだ」の声が聞こえる。 追い風ならアウターで4枚目と決めていた。やや東の風で1枚軽くする。でも平均時速35キロはでている。ほぼイメージ通り。 苫前に入り、やや坂が出てくる。「ヒロコちゃーん」耳慣れたケイコちゃんの応援に思わず、「あたし、がんばってるよ!」と答えた。石やんの車が遠慮がちに過ぎ去った。 もうすぐ今日のゴールの羽幌だ。今夜の宿泊ホテルが見えた。といってもあとバイク約130キロ、ランの全てが残っているが。 「ナンバー6」優待選手の服部さんだ。下りで簡単にこしてしまった。どうしたのかと一瞬、思いつつもそれ以上考えることもできず、ただ自分の精一杯に挑んでいた。 頭は、あまり働いていないが、一応は、小学校の教員なので、子どもたちの応援には手を振って応えるようにしている。 後方から子どもの声、手を振ると、7月に札幌に来た姪っ子(姉一家)の乗った車がコマ送りで右を過ぎ去る。思いがけない応援にジンとくる。 あのウエアーは・・・!棟方さんだ!横に並ぶと、谷さんもシンちゃんもまだ来てないと言う。予想以上に好位置らしい。 棟方さんを抜くが、すぐに抜き返される。このあたりから、力がでない。「いいきになって、とばしすぎたなぁ〜」と反省しつつ、足を回した。 それでもなんとかサロベツ原野を抜け幌延の役場前を通過。風が変わる。 前半のとばしすぎがたたっているのに、さらに風、失速してどんどん抜かれる。こうなると、さっきまでの前向きな自分は、もういない。 「あーやめたい」 とりあえず足を動かす。「やめたい」「やすみたい」「おしりが痛い」さまざまなマイナスイメージが頭をうごめき、女子3人に抜かれる。 女子6位。さっきまでは、3位だったので・・・。見知らぬ車も「加藤さん女子3位、4位の○○さんとは、○分差」などと教えてくれる。 さっきまではうれしい情報も抜かれるたびに辛くなる。でもリタイヤは絶対しない。あきらめない。このことを昨年の平取で誓ったので、「やめたい」わたしを「あきらめるな」のわたしが励ました。 ゴールを刻む標識が見え始めた。バイクで、抜きつ抜かれつした選手にあいさつをし、遠別道の駅に滑り込む。トランジットバックを受け取り、更衣室へ女子選手が2人。和やかに話をしている。 必要最低限の着替えをし、補給食を手にランスタート。 ![]() 〜RUN〜 姉一家、マッキーさん、島津さんの声援を次々うけランへ。これで女子4位。 はじめは、キロ5分30秒ほどで入ることができた。5キロ?のエイド前で、歩いている棟方さんを発見。「今日はもう歩いていく」とのこと。「棟方さん。がんばれ!」の言葉だけ残し、追い越す。 好位置なせいか、前の選手との差が大きく、なかなかつまらない。太股に痛みを感じる。塩分不足?はじめて味わういやな感じ・・・顔をなで、きれいそうな部分の塩をなめる。 女子選手を発見、旭川の人だ。なんとかこせた。これで女子3位のはず。 しばらくすると先ほども情報をくれた旭川ナンバーの車が「女子3位です」と教えてくれた。まだ、ランの15キロ。後ろには、ランも強い服部さんもいる。気は抜けない。行くしかない。 何キロのエイドだっただろう・・・おもったより高谷さんから逃げることはできたが、やはりきた。「ポカリないの?」聞き慣れた声が後方エイドで聞こえる。難なくこされる。 「上り坂は、無理しない」と言っていたが、無理してなくてもすごい走り。恐るべし64才。 女子3位だと知らなかったら、もう少し気楽に走れるのに・・・でも3位と4位では雲泥の差。ましてや常連上位陣の不調を喜んではいけないと思いつつ、2度とない上位入賞のチャンス。 上り坂がある1キロは6分を超えた。キロ5分30秒で行けば何とか・・。それがきつい。登りでは、キロ6分がいいところだ。「あきらめるのか?」「あきらめたい。」「あきらめない」「あしをとめるな」「うでをふれ」。 もうそこには自分と自分しかいなかった。1キロのラップを励みに、大きく崩れていないことにすがる思いで、走った。あと10キロ、朝のジョギングコースだ。でも羽幌の風車は遙か遠くに見える。 長い登りはまだまだ続く。向かい風は、私にだけに吹いているのではない。 この登りを私だけが上るのではない。言い聞かせ足を運ぶ。あと5キロ?目の前にオロロン鳥があらわれた。気持ちがほんの少し軽くなった。日は落ちていないが、電灯がつき始めた。発電機の音が寂しげだった。 最後のエイド。札幌の七戸さん(宮古ウルトラの走友)が「あと下りだけ」と声をかけてくれる。かろうじて右手を挙げて答える。 羽幌の町だ。沿道の「おかえりなさい」の声に昨年までのように感動する間もなく、1キロ先のゴールを目指す。 遠くで、後ろの選手のナンバーが呼ばれる。100番台。そのあとに呼ばれる声はない。3位。いける。最終コーナーを曲がる。 あと500m。ゴールアナウンスが聞こえる。ゴールが見えた。けこちゃん、石やん、マッキーさんがみえた。青いゴールゲートがゆっくり近づいてくる。ゴールテープ。白いゴールテープがやわらかく弧を描いた。 |
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